深夜の試食「タスマニア・パスチャーフェッドビーフ」

最近もやってます。試食。いつも深夜です。でも今回は深夜に作って食べたのはちょっとだけ。日中みんなで食べました。

 
その試食とは、タスマニア島の牧草肥育ビーフです。牧草肥育というと、あんまり言いイメージがありません。硬い、臭いなど、日本の料理には一切合わないと言われてきました。
 

しかし、牧草の中でもこのタスマニア島のパスチャーフェッドビーフというのは、マメ科や稲科の牧草を主に与える飼育法なのですが、かなり旨いんですよ。まじ旨い。

牧草なのに?それはなんで良いのか・・?

 
あんまりビーフ得意じゃないんですけど、マメ科はアルファルファーとかクローバー、しかも根粒菌で空気中の窒素を固定するのであんまり肥料が必要じゃないんですよね。そのくせ、タンパク質やカルシウムが豊富って言う素晴らしい牧草なんです。じゃ稲科は?
 
稲科は繊維質が豊富なんです。ほら、ファイバードリンクなんて宣伝してますでしょ。食物繊維はお腹の調子を整えるにとてもよいんです。牛さんもマメ科ばかりじゃなく稲科の牧草も必要なんです。だから日本でも稲藁を与えます。
 

そんな講釈は抜きにして今回試食したのは、ランプです。イギリス式に言うとこの部分もサーロイン。

すごいでっかいです。一個8Kg。うーむ。ローストが良いかなぁ。

まずは塩をまぶし室温に。もちろんオリーブオイルも塗り込んでマリネします。これをやるとパサパサにならないんですよ。そして220度に予熱しておいたオーブンに投入。今回はローズマリーが枯れてしまったのでありません。

で、10分間加熱したら160度でとりあえず1時間。ここら辺はセオリー通りですね。多分肉の重量が5Kgほど有ったので、10分じゃ足りないだろうと思って居たらポップアップタイマーが上がってる。疑心暗鬼では有るが加熱を終了しました。



そしたらあれー、ちょっとやっぱり加熱が不足?
生っぽいと思ったけどまぁいいやと食べてみる。これがまた旨い。切り方も旨いからね。僕は薄く切った方が美味しいと思うな。

ラムも美味しいけど、ビーフも豪快さがありますね。それにこのタスマニアビーフ、食っても食ってもくえる。噛んでいるうちにうま味がわき出すような美味しさ。

日光畜産の庭野社長もブログで大絶賛でした。庭野社長、3週間熟成させた奴僕にもご馳走してください。お願いします(^з^)

と言うことでおもわず話しは脱線してしまいました。試食の際、最初は手切りしてましたが、5Kgもあるかたまり途中で嫌になってスライサーで切りました。ばんばん食ってやれとリュースティックチャパタを出してきてサンドイッチを作りました。
ちょうどモルタデラがあったので一緒にスライスしてはさんだら、これがまためちゃうま!!



雄介もおおきく切ってほおばってました。まじ一人400はいけるね。


ただ、うちでは販売していません。ごめんなさい^^;

 

 

羊の胃袋を煮こみにしてみた!! その2

これは失敗かと思われた羊の胃袋の味噌煮込み。一回さましてみると、味がしっかりしみこんで、あっさりとしている割にかなり美味しい物に変化していました。

ただ、どういうものか、柔らかいんだけど、どうも筋が気になるという変なモツになったのでリベンジと言うことで早速再挑戦。
こんどはどうなるかとても楽しみです。
まず、胃袋を茹でます。これは問題ないですね。でも、ちょっと気になったことがあったので落としぶたを使って見ました。
いかがです。
お湯の外にはみ出すと色が真っ黒になって硬くなるのです。
ということで、軽くボイルした胃袋を例によって洗います。あらって水気を拭き取ったら、小さくカットするんですが、前回、柔らかくなったにもかかわらず、繊維が残ってしまってので今回は切り方を工夫することにしました。
それはこんな感じ。
そうです。そぎ切りにしてるんですねえ。しかもざらついているであろう外側の繊維に直角になる様にして。
これならどうか。今回はお酒もかなり入れました。ネギ・生姜・にんにくをがばちょっといれて煮こみます。2時間^^;
はい、柔らかくなりました。さて、別に茹でておいた大根人参こんにゃくとまぜて味噌で味を調えて・・
あらうまいんでねえの・・・。ということで、なんか美味しくて食べているときの写真が無い(´Д`)
でも、本当は塩味の煮込みが作りたいんだよね。ということで、まだ柔らかい胃袋がたくさん残っているので、なにか試食を造りたいと思います。

羊の胃袋を煮こみにしてみた!! その1

当店では珍しい羊の内臓をたくさん取り扱っています。和洋中・・和は無いか・・の料理にお使いいただけるようにえっこんなのも使うのなんて~のもあります。

 
その中では多分国産以外では絶対無いと断言できるのが、羊の生胃袋。大人気商品です。
 
また茹でてきれいにした胃袋もあります。現在こちらを販売中です。でも、どうやって食うんだって問い合わせも頂いたりしているので、実際に色々試すことに。
どうせ試すなら、実際にお店で提供できるレベルにしなくちゃと試行錯誤を行っております。
 
まず最初はみそ味の煮込みを作ってみました。
まず水から胃袋をサッとゆでます。この工程は事前に茹でである胃袋なので本来ならば入らないとは思いますが、冷凍状態で保管されていたと言うことで臭みを取るためサッと行います。
 
 
 
次にきれいに水で洗います。そしたら水気をよく拭き取って切ります。
 
切り方はこんな感じです。
 
そして、茹でます。柔らかくなるまで茹でます。酒・生姜・にんにく・葱の青いところと一緒に大体2時間くらいゆでます。沸騰させてはいけません。ことことことこと。
お湯の表面が踊るくらいでじっくりじっくり。
そして柔らかくなったら、味を付けます。今回は味噌味にしました。
 
茹でるときに使った野菜などはきちんと取ります。そして、茹でた胃袋とゆで汁でキャベツ(大好き)と別に茹でておいた大根をいれて、刻み葱を散らしてできあがり。
 
げっ美味しくない。早速味見をした感想です(´Д`) 
これはみそ汁だ。しかも、しょっぱさがきつい。出汁がちょっと足りないようですね。
 
さて困った。第一回目の試食、失敗してしまいました。
 
追伸 その後一回さまして再度温めて食べてみたらこれが驚くほどまろやかで美味しくなっていました。そうか、一回さまさないと味がしみこまないんですね。
なかなか乙な味ですが、もつ自体が繊維質が歯に引っかかるような感じで柔らかいんだけど筋っぽいと言うおかしな状態になってしまっています。
 
次の試食で改善したいと思います。
 
ではつづく
 
 

深夜のラムロースト

最近、散発的に試食を繰り返しているせいで、自分自身にニュース性が無いという思いがあってなかなかブログにできなかったのですが、ツィッターでつぶやいてみると、なかなかどうして意外とみんな驚いてくれるので、これはもしかしてブログにしちゃっても良いのかなと思うようになりました。と言う事で早速深夜の試食をご紹介しました。

それは今を去ること平成24年10月10日(水)の深夜のことです。
体育の日がハッピーマンデーに変更されてから残念ながらめの愛護デー程度の扱いになったしまった晴の特異日です。
まぁそんなことはどうでもよい。たまたま入荷した商品の中にピンホールがあった物が有って販売出来そうも無いので試食してみました。
ピンホールというのは・・・
今当店のラムはほとんどがフレッシュで輸入されています。豪州で真空パックになったあと船で三週間くらいかけて日本に運ばれてきます。その間に熟成が進んでちょうど良くなるのですが、運んでいるうちにいろいろな所にぶつかったりなんらかの原因で小さな穴があくときがある。あいたら最後真空パックの効果がなくなってしまって・・・・。売り物にはならなくなってしまう。
というものなのです・・・が、あいた場所が問題で豪州現地であいてしまったらかなりやばいんですが、国内に入ってから輸送途中のトラックにゆられてあいたときなどは全く問題がありません。と言うピンホールだったみたいですね。
といことであゆこさんに塩をまぶしてもらっておいたので、すぐローストすることができます。
今回は塩分を押さえて800gに対して20gでたったの2.5%
でもちょうどよかったですねえ。塩加減バツグン!!
ということで、深夜焼き上がりましたので早速カット。
今回のラックブロックは脂をそのまま残しておきましたので、強めに220℃で10分、160℃に落として20分、20分落ち着かせたものがこれです。
おぉーなかなか良いですね。でもちょっとぴりっとした物が無かったのであらびきのブラックペッパーを振りかけてみました。今年更新したオーブンはSHARPのウォーターオーブンで予熱が8分で終わってしまいます。なので立ち上がりの時間分すこし早く調理が終わります。今回も220℃で10分加熱しましたが、今度からは5分~6分くらいで充分かもしれません。今度それでやってみたいと思います。
ナイス、例によって付け合わせはないんですがちょっと見れる感じ。味は・・・美味しかったですよ。でも脂がきつかった。2本でギブアップしました。
次は・・何に挑戦しようかな。
こんな物、試してみています。どんな料理に変わるか乞うご期待^^;

羊のスープを取った!!

ということで、最近仕事をさぼっているように見受けられる暇な肉屋ですが、ちゃんと仕事してますよ。多分。

 
今回は羊の有る物を試食する過程においてぜひとも必要だった羊のスープを取りました。
うちの羊からでた骨をふんだんに使いました。
まず骨を水からゆでます。
沸騰したらお湯をすて骨を流水で洗います。がんばって洗うとクセが抜けて美味しくなります。
 
そして、トンカチでたたき割って、こんどは葱、タマネギ、生姜、にんにくをぶつ切りにしたものと一緒に茹でます。今回は2時間強火で茹でました。
ぐつぐつぐつぐつ
沸騰させないと白湯になりません。
 
 
大量のガスを使ってできあがりました。美味しいスープです。
さて、このスープを使って・・・・何を作るのでしょう。乞うご期待下さい。
 
続く
 

オランダ産山羊ミルクを仕入れた!!

千代子が欲しい欲しいと言うので買ったネスカフェバリスタ。気軽に珈琲が飲めるのは良いんだが、ヨーロピアンローストを買ったのでちょっと苦いんだよね。クリーム欲しいなぁと思ったら、クリームを泡立ててカプチーノにする機能があるんじゃ無いの。これは使って見ないと。

と言う事で早速使って見ました。もちろん自宅にあったモリナガスキムミルクね。
小さじ一杯をカップに入れて、カプチーノのスイッチをポン。
シュッシュッシュッシュッガーガーガーガー・・・あっという間にできました。
美味しい
でもなんかクリームが物足りない。
そうだ、この前サンプルで貰った山羊ミルクを使って見よう。
山羊ミルクって、牛乳より良いと言うことでお勧めしていただいたんです。たしかに話せば長くなるが、私が幼少の昭和30年代初頭、粉ミルクもまだ高かった時代、うちの母親の母乳が出なくなり生後1ヶ月の乳飲み子を抱えて困った父は近在の農家から雌山羊を購入し、搾った乳を乳飲み子に与えて育てたという世にも素晴らしく悲しい話があるのです。その子供はもちろん私でございましてこんなに立派な人間に育ったというどうでもよい話しでした。
まぁ最終的に山羊は父が食べちゃうんですけど、そのうち羊屋を始めちゃうし。
ということで、山羊ミルクを使ってカプチーノを呑んでみました。山羊は結構臭いんですよね。チーズとか食べると山羊はすぐわかる。僕にとってはとても懐かしい風味で昔の店舗の冷蔵庫の霜取りの時はこの臭いが冷蔵庫に充満したのでした。
で、味の感想。
全く気になりません。まぁ気になる人は何でも気になる。
しかし僕は全然気にならん。風味もよくて濃厚。スキムミルクとは比較になりません。若干高いけど、オランダ産と言う事でEUは成長ホルモンを使っていないし乳製品の製造には非常に厳格な決まりがあるから安心できるんじゃ無いですかね。
そんなわけで、しばらくの間ここで売ろうと思っています。ぜひ買ってください。

NZ産グリーンマッスル

このほど、とうとう海産物にも手を染めてしまいました。

グリーンマッスルというニュージーランドの貝です。
 
正式名称は緑貽貝(green-lipped mussel)といい、あのムール貝の仲間です。
 
 
グリーンマッスルは世界一厳しい基準で管理され、ニュージーランド政府により、養殖地の貝毒、細菌、重金属が常時監視されています。関節炎に非常に効果があるという説もあります。グリーンマッスルで検索すると、サプリメントが真っ先に検索されるくらい知名度は高いようです。
 
ということで、それが目的では無いのですが、暇な肉屋個人的にムール貝が大好き。しかし、生のムール貝ってなかなか入手するのが難しい。年に数えるほどしか食べることができずに悲しい思いをしていました。輸入されているムール貝は冷凍ですし、ゆでてある物がほとんど。まぁそれはそれで美味しいのですが、どうしても加熱のしすぎになってしまい味はいまいち。
 
その点このグリーンマッスルなら、特殊技術を使って貝殻を取ることに成功。むき身もありますが、とりあえず美しい貝殻をみたかったので片貝付きを。
一ケースは1Kg入りです。結構一杯入っています。
 
 
まずじっくり解凍。これで500gくらいかな。
生でも食べられる生菌レベル。でも、食べようと思って臭いをかいだら、これは・・。生臭いのは苦手だった自分を発見。
とりあえずワイン蒸しでもいきます。フライパンにオリーブオイル、にんにくを入れ、弱火で加熱。臭いが出てきたら解凍したmuscleをいれて白ワイン投入。普通の状態ですと、貝が開けれは加熱が終了なのですが、こちらは貝が半分しかついていないので開きません。なのでぷっくりふくらんだら終了。
加熱しすぎを避けるため、若干手前で火を止め予熱で最後まで加熱できたら最高なんですけど、結構難しい。何回か試してみてコツをつかみたいと思います。
 
ということで、ワイン蒸し大成功。うまいです。
 
次に挑戦したのが香草パン粉焼き。パン粉に香草をまぜにんにくバターを付けてオーブンで焼きます。
 
オーブンで焼くのも面倒だったのでオーブントースターで焼いたし、香草もいまいち入っているかどうかもわからない程度でしたがこれまた大成功。
 
 
一人で軽く10個は食えます。これはすごいや。
 
ということで、ここら辺のページで販売する予定ですので是非よろしくお願い致します。
 
 
 

試食「Mousse 30% foie gras de canard」

最近、試食頻繁です。今日はかなり以前に入荷していた有るすごい物を試食しました。

それはMousse 30% foie gras de canardというもの。
つまり三割のフォアグラが入ったかものムース。
お肉が37%フォアグラが30%そして残りの33%が水、卵、牛乳、スパイスです。
なんと1Kg入りの缶詰です。
冷凍状態になっていましたので、充分解凍後缶切りで開けます。
両側から開封してそっと押したらスムーズに出てきました。
1cmくらいに切って見ましょう。
あれれ、全部壊れちゃいます。そうですよね、ムースですもんね。
とりあえず3枚切って試食です。それにしても千代子さん、目が悪くたってオートフォーカスのカメラでなんでこんなにピントがずれてるんですか・・・信じられない。
今日のパンは、ミニリュースティックブレッドです。小さくてかわいい。でもどっしりしていてかみ応えがあるんです。
日本のパンのようにささっと噛めないのです。
ということで、こんな感じで食べてしまいました。最近体重は破滅的なので出演したくなかったが・・・。
おいしかった。でも販売する予定は全くありません。ごめんなさい。

フレッシュ・ラム・チョップステーキのグーラッシュ

たまたまちょっと残ってしまった、ラムチョップ・・・こんなに(´Д`)

しょうが無いので最近気に入っているグーラッシュに挑戦してみました。ニューヨーク在住のこの方のブログに「グーラッシュのおいしいレシピ」が書いてあったので、色色挑戦しています。レシピの通りにすると、凄く上手に煮込めるんですが味の方はまだまだ半人前です。
と言う事で先日はカンガルーテールの次にベニソン骨付きネックをしたのでこんどはたまたま目の前にあったラムチョップというわけです。

はい、これがラムチョップ・・・あるなぁ(´Д`)


まずは塩胡椒をして赤ワインに漬け込んで一晩おきました。

そして、小麦粉をまぶしてバターとにんにくで炒める。お決まりのトマトの缶詰1本とスイートパプリカと水(本当はスープストックがあると良いのだが)を入れて煮込む。

もちろんキャラウエイシードとローリエはデフォでいれる。これがないと全然味と香りが違う。
もちろん他の肉と同じように三時間煮込みました。超弱火で。

ハイできました。今回は水煮のいんげん豆の缶詰があったので入れてみたのですが、おいしそうですね。若干緑の彩りが欲しかったけど出来はまぁまぁじゃありません?
ということで、試食です。

今回は友人の竹田彰を調達して食わせました。


竹田彰はさすがに長い付き合いで疑い深い。臭いをかいで心配そうに食ってます。

彼の感想は『煮すぎ』

たしかに三時間は多かった。いくら低温で煮込んでも煮すぎでした。反省。

グーラッシュ何回も挑戦しているのに結局カンガルーしか成功していない。もう一回挑戦だ。
次はラムの骨付きすね肉輪切りです。多分。間違いなく。すね肉だからうまいぞ-。

ベニソンネックのグーラッシュ

毎週試食してます。ページを作っていないだけ。それは失敗がおおいから。

そんなわけで今回はグーラッシュ尽くしと言う事で失敗もご紹介しちゃいます。
ということで、前回はカンガルーテールのグーラッシュを作りました。実は大成功だったので気をよくしてベニソンのネックをブツブツとカットしてグーラッシュにしてみたのです。
まずはこんな感じ・・・・まぁさいごまで読んでいただくたとあほだなぁと頭に来ると思うので写真をみただけで終わりにしてください。すみません。
ということで、本当に深く反省しています。ツギに期待してください。
次はラムチョップ(売れ残り)を使ったグーラッシュです。意外と楽しみだったりして。