マッターホルンの麓に住む希少種「ヴァレーブラックノーズ」

マッターホルンの麓に住む希少種「ヴァレーブラックノーズ」

世界羊旅23カ国目 スイス

アルプス山脈に孤高にそびえ立つマッターホルン。

その山の麓に生息し、過酷な環境で育つ羊がいます。

私の滞在中は、ずっと雲に身を隠していたマッターホルン・・・。

スイス南部に位置するヴァレー州原産で、極めて頭数が少ない希少種。

「ヴァレーブラックノーズ」

ドイツ語では、シュバルツナーゼと呼ばれています。

実はヴァレーブラックノーズは羊界のアイドル的存在で、独特の見た目から「世界一かわいい羊」と評されインターネット上で話題になっているのです。

人気のあまり、ヴァレー・ブラックノーズ ファンクラブアメリカ支部が存在するほど。

試しに「世界一かわいい羊」とググって頂くと、ヴァレーブラックノーズの写真ばかりが出てくるはずです。

この目で見たい・・・。むしろ食べてみたい。。。(肉毛兼用種なので)

そう考えてしまうのが羊屋の性です。

ということで、イタリア ミラノから鉄道を乗り継ぎスイス マッターホルンの麓町ツェルマットへやってきました。上裸にサスペンダーの羊が歓迎してくれています。

ヴァレーブラックノーズは4月~10月頃まではアルプスの高地で自由気ままな生活をして、寒くなると下山し農場で冬を越すそうです。

つまりほぼ野生です。ツェルマットの人達に羊達の居場所を聞いても

「そこらへんの山にいるよ」

としか教えてもらえません。っていうか羊達は常に移動しているためどこにいるかはわからないみたいです。

果たして羊達に会えるのか・・・。

そんな不安を抱えながら3時間ほどのトレッキングコースを歩きながら探すことにしました。

めっちゃいますやん!(トレッキング開始から15分後くらい)
標高2600mほどのところで遭遇しました。
これが世界一かわいいと評されるヴァレーブラックノーズです。
確かにブラックノーズだ。鼻が黒い
マッターホルンと。山頂は雲で隠れてしまってますが。
山岳部に自生する草やハーブを好んで食べるそうです。
鼻も口もちゃんとあります。
近くで見ると目も確認できます。
熊除けの鐘(カウベル)をつけています。

確かにヴァレーブラックノーズは愛くるしさに溢れていますが、それは見た目だけではありませんでした。

めっちゃ人懐っこいです。

声をかけると、駆け寄ってきます。
こんな近くまで。
肩を組んで記念撮影にも応じてくれました。

無事、トレッキングを終えツェルマットに戻ってきました。こちらのレストランはヴァレーブラックノーズの世界一の飼育数を誇る羊飼いが経営しています。
JULENというレストランです。ホテルも経営しています。

ヴァレーブラックノーズのラックオブラムをオーダーしました。

素晴らしく美味しい。オランダで食べたテクセルラムもそうですが赤身が上質。あっさりしているけど香りも味わいもしっかりある。
美味しすぎたのでディナーにも来てしまいました。
ドライエイジングしたラムモモ肉のカルパッチョ。
しっとりとした肉質で旨味が凝縮しています。実はジュレンは牛も飼育しており、上にのっているチーズも手作り。牛たちは1,600メートルの牧草地で高山の花やハーブを食べて育つそうです。

ヴァレーブラックノーズの炭火焼。あわせるのはスイスワイン。実はヴァレー州は良質なワイン産地としても有名です。スイスワイン総生産量の40%がヴァレー州で作られているそうです。
世界一の称号は伊達じゃないな。
おやすみなさい。